からくりもんもん [本、コミック]
子供の頃読んだ絵本で、『からくりもんもん』というのがありました。
すごくおもしろい本だったから覚えているんだと思うのですが、いざ検索してみると情報がほとんど出てきません。
お話としては昔話ふうです。
ひとりのきこりが、ヘンな木の枝?みたいのを見つけて、とりあえず鉢植えにしてみたのが発端。
文章では何も言っていませんが、挿絵ではその枝、枝というか、歯車と棒がくっついた、植物というよりもガラクタ的なものに描かれています。
枝には短冊?がくっついていて、曰く「からくりもんもんからくりもんもん となえりゃ望みのものとなる」とかなんとか。
きこりは、楽して商売したいなあとか言ってしまったようです。
数日すると、そのからくりの枝は、成長して先っぽに丸鋸がついたような形になってました。
こいつが木を簡単に切り倒してくれます。なるほどこれは楽だ。
からくりはどんどん伸びて形が変わり、どんどん木を切り倒し、きこりは大喜びです。
ところがこいつは山をまるはげにする勢いで大きくなり、複雑で大掛かりな形に伸びていき、ついには山自体をも削りはじめました。
挿絵では、自動車を正面から見たものに丸鋸やらショベルカーの先やらが生えた巨大なからくりが山に立ち、子供心にカッコ悪いと思ったナイスなデザインでした。
あいかわらず文章のほうは、機械とか工具とかそういったワードの一切出てこない昔話調を守っていますが、どうみても昔話には出てきそうにない暴走マシンです。
全体的にうろ覚えで、しかもこのあとどうなってしまったのかは覚えていないのですが…
この絵本について触れた記事を、さっき見つけました。
「幻の絵本『からくりもんもん』」
http://www.spotlight-news.net/news_aiDLWYYsQ6.html?recommend
この表紙の絵は本当に久しぶりに見ました。
他の絵も見たいなあ。
どうもかなり稀少な本になってしまっているようです。
しかも結末がこんな。ぜんぜん思い出せねー!
10年越しのコメント失礼いたします。同じようにこの絵本を検索していてコチラに辿り着きました。
結末は、暴走する木(?)が山を削って食べ、止めようとする主人公も食べ、青い空も食べて空は灰色となり、見た目は車っぽい鬼になってしまった、で、最後の言葉は「この鬼どこかで見たことないかな?」だったと記憶しています。後から思い出して、科学技術の進歩が環境を破壊していることを表していた絵本だったのかな、と考えています。
by やー (2021-03-12 07:38)