『Kerbal Space Program』 [ゲーム(その他)]
久しぶりに『XCOM』3周目プレイの続きを遊んで、犠牲者を何人か出しました。
セーブして終了したら、STEAMのポップアップウインドウに表示されたセール情報が目に留まりました。
なんだかおもしろそうなゲームです。
33%引きセール期間終了まであと1時間半。えー。
急いで調べてプレイ動画や解説をいくつか見て、とりあえず購入することにしました。1400円くらい。
『Kerbal Space Program』。
宇宙ロケットシミュレーターです。
アメコミ調のコミカルなキャラクターではありますが、なかなか真面目な理系っぽいゲームです。
ゲームと言ってもクリアする目的も勝ち負けもないですけど。
燃料タンクやエンジン、固体燃料ブースターや姿勢制御スラスターなどを組み合わせてロケットを作り、打ち上げて、例えば月への着陸だとか、他の惑星の探査だとか、宇宙ステーションの建設なんかを行います。
映画『アポロ13』やドキュメンタリー『宇宙へ 冷戦と二人の天才』、アニメ『王立宇宙軍 オネアミスの翼』、そして小惑星探査機「はやぶさ」のミッションなんかにワクワクする人向けといったところでしょうか。
がっつりやるならば関数電卓片手に遊ぶ人もいそうですが、まあふつうに遊ぶなら数字とか見なくても試行錯誤でなんとかなる… のかな? 飛行士の緑の子らはもりもり消えていきますけど。
チュートリアルをいくつかやって、自分でもロケットを組んで打ち上げてみました。
固体ブースターを切り離した後、なぜかメインロケットに点火ができない。
わたわたしているうちにロケットの姿勢がどんどん崩れる。
何かの拍子にやっと点火しましたが、それがちょうどエンジンが真上を向いてるときだったりして、地表めがけてまっさかさまに全力噴射。
慌てて姿勢を立て直そうとしたけどすぐにあきらめ、盛大な噴射炎を吐き出したまま強引に全段分離、コマンドモジュールだけでも生還させようとパラシュートを射出したときには、既に高度100m。どかーん。
とかいうことを、笑いながらやっています。
今度は大丈夫なはずだ。
ちゃんとメインエンジンも噴射しています。
どこまで行けるかな。
ブースターと1段目を切り離し、機体の姿勢を倒して小さな2段目ロケットで再び加速を開始します。
地球周回軌道に乗るためには真上に飛んだだけではダメで、横向きの速度を獲得しなければそのまま真下に落ちるだけになってしまいます。
めいっぱいやっても軌道はこれだけ。すぐに地表に落ちてしまいます。
まあ数分間の弾道飛行というやつです。これはこれでひとつの達成でしょう。
ちゃんとパラシュートも開いて、緑くん無事生還。
このゲーム、とりあえずなら細かいことを気にしないで気軽に遊べます。
寝る前にまた少しやってみることに。
さっきのロケットに手直しします。
固体燃料ブースターを大きいやつと交換して、数も4個に増やしました。
また、1段目の液体燃料ロケットの上にもう1段ロケットを足しておきます。
なんかひょろ長いなあ。大丈夫かなあ。
紹介動画で見た、発射台に置いただけで倒壊した10段ロケットが頭をよぎります。
リフトオフ。
順調に上昇中。
ある程度高度を稼いだら、機体をなんとなく東向きに傾けていきます。
ロケットものには、3軸方向にめちゃめちゃにスピンした機体を姿勢制御で立て直す訓練というのがよく出てきますが、このゲームのチュートリアルにもそんな感じのがあります。
2段目が燃焼終了した時点では、予測軌道はまだ周回軌道にぜんぜん足りていません。
機首を真東に向けて3段目に点火します。
ほどなく燃焼終了。
おっ!軌道が楕円を描いている!
軌道近点が高度5万mと低いのが気になりますが、このくらいなら大気との摩擦ですぐに落っこちるこということはないでしょう。周回軌道だ!成功だ!(沸く管制室)
半周して軌道近点付近。
減速している様子はありません。よしよし。
って、いいの?
メインエンジンの推進剤はもう空っぽです。
減速できなければ地球に帰れず、緑の子は残る一生を宇宙船の中でぐるぐる回って過ごすことになります。(静まり返る管制室)
待てよ。まだ手はあるんじゃないだろか。
このロケットには、練習用に姿勢制御スラスターを8基くっつけています。そのための推進剤タンクもあります。
通常は、上のスラスターと下のスラスターをそれぞれ反対向きに噴射することで機首の方向を変えたりするのに使いますが(自動制御装置がやってくれます)、手動で噴射するコマンドもあります。
姿勢制御スラスターなんてたいした推力は持っていないでしょうけど、推進剤を使い切るまで吹かせば、高度がいくらかでも下がるんではないでしょうか。軌道近点が3万m以下になれば大気との摩擦でブレーキが働くと聞いたことがあります。
ええと、軌道近点の高度を下げるには、半周手前の軌道遠点で、真正面に向かってエンジンを吹かすのがいいはずです。
時間を早送りして宇宙船をもう半周させて、リアクションホイールで機体の方向を慎重に定め、ためしに噴射キーをちょいちょい押して操作を確認しておきます。あと姿勢制御スラスターの推進剤残量の表示も出しておく。
点火。いけー!
現在の推進剤残量85%。これってどのくらい効果があるんだろう。
軌道図を見ます。
おっ? 軌道近点が地球の中に潜り込んでいる。
ということは、このまま飛べば帰れるということです。
やったぞ、成功だ!
大洋上で大気圏に再突入。
機体が炎に包まれます。
コマンドモジュールを熱から守るため、機体の向きを維持します。
と言ってもこのゲーム、再突入時の熱まではシミュレートされていないらしいので、雰囲気だけです。
ファンの手によるMOD(修正ファイル)を入れれば、突入角度と速度に気をつけないと炎上してしまうようにもできます。
「ぽぷテスト1、応答せよ。こちら管制室」
「ぽぷテスト1、聞こえるか」
「管制室。こちらぽぷテスト1。よく聞こえる。全系統異常なし」
(BGMが盛り上がってエンドロールが始まる)
この『Kerbal Space Program』は、まだ開発中の製品β版だそうです。
今のバージョンのままでもいろいろ遊べて、他の惑星に探査機を送り込むための何段階にも及ぶ複雑なミッションを組み立ててる人もよく見ます。
ゲームって、シリーズものの超大作でもいいんですけど、こういういっぷう変わったのもとても楽しいです。最初のPSの頃はこういったテイストのものが多かった気がします。
今は、海外のPCゲームでこういう良作をたくさん見つけることができるようです。
さて、次は自分も月に行きたいな。
その前に『XCOM』を… (作戦中に多くの犠牲者を出して撤退。へこむ。)
面白そうなゲームですね。技術的興味とロマンを感じました。
関係ないですけど、リトルビッグプラネットって知ってます?
http://www.youtube.com/watch?v=5pucFYolBsg
PS3の処理能力を物理演算で存分に発揮させたと聞いて、
エンジニア的な興味で私にPS3を買うに至らしめたアクションゲーです。
ひさみねさん、こういうの好きな気がしました。そうでもないかな?
by Sakuya2634 (2013-06-26 21:28)
動画見ました。笑いながら見ました。
タイトルは知っていましたが、こんなことができるゲームだったとは。
もっとシンプルですが『Phun』というので反動を利用したロケットの開発が盛り上がっていたのを思い出しました。
by ひさみね (2013-06-27 23:11)