人（じん） [ゲーム(俺屍・9周目)]
『俺屍』。
当主様の席が、液晶ディスプレイ付きになりました。
＊
当家には、特注で作られた剣が2振りありました。
ひとつは『ホタル』。5代目当主「名河」の時代に作られたひと振り。
銘の由来は大昔の女剣士で、9代目当主「良二」に引き継がれました。
もうひと振りは、「良二」と「苗場ノ白雪姫」の子「良詩子」のために作られた剣『星霜』。
その刃は霧に濡れた光を持ち、水の技を以って用いれば切れ味が倍化するとされています。
さてこの時代、「良二」「良詩子」に加えて3人目の剣士が産まれました。
槍使い「言介」と「稲葉ノ美々卯」の子、「人（じん）」。
子は通常、親の一字を名に継ぐことが多いのですが、「人」の場合は「言介」の「介」からひとがしらを貰ったもの。
「一文字の名にしたかったし、ただの「介」では名前にならないし」とは「言介」の談。
二人の先輩剣士がそれぞれ専用の銘剣を持っていたのに対し、「人」は竜神刀を愛用しました。
大江山「石猿 田衛門」との戦で得た品で、希少ではありますが同じものはこの世にまだ何振りかあるらしいです。
「良二」は既に第一線を退いており、『ホタル』はいつか「人」が継ぐことになるんじゃないかという話もありました。
「良二」が没したとき、『ホタル』は「良詩子」に継がれました。
「人」は竜神刀を使い続けました。
「人」は強い剣士でした。
年長の「良詩子」からも信頼されており、その剣の奥義を以って幾多の鬼を屠ってきました。
また「人」は術にも長けていました。
守りの術<石猿>を使い、攻めの術<梵ピン>を一族で初めて覚え、癒しの術<卑弥子>もあとひと月で習得すべく術書に取り組んでしました。
10代目当主、壊し屋「月ノ刃（つきのは）」が逝去し、「人」が第11代目当主に就くことになったため、<卑弥子>を覚える機会は逸しました。
しかし<石猿><梵ピン>それに剣の奥義を操る「人」が先頭に立ったとき、一族の力は最高に達したと皆感じていました。
1027年9月。九重楼、無の印。
＊
と言うわけで、初の髪戦「六ツ髪」戦！
こいつは<萌子><石猿>で攻防を強化してくる龍だったはずです。
攻撃力が強化された状態で殴られると一発轟沈もあり得るのですが、こいつは攻撃頻度に問題があり、ひたすら強化に励むばかりで一撃も撃ってこないことが割とあります。
誰もやられずにすむかどうかは運任せだけど、3人やられたところからでも充分勝機があるという変わった相手です。
さて行くぞ。
「人」は<梵ピン>からスタート。今の一族は強化をまったく進言してこないので、防御強化に時間を割いてられません。
大筒士「次穂（つぐほ）」の術<黒鏡>、「髪」の能力値をコピー。いいね。
「髪」は<萌子>で攻撃強化。
「次穂」の奥義『連発式次穂』300打撃。
「人」と「髪」が攻撃強化をもう一回ずつかけたところで「髪」の攻撃。前列3人に800打撃。
「良詩子」「次穂」轟沈。
最若手の壊し屋「天絵（てんえ）」だけは防御姿勢をとっていたのでなんとかこらえました。
水神の子ふたりを同時に失い、「七光の御玉」による復活はもはや不可能です。
まだいける。主砲がふたりいる。<梵ピン>をかけ続ける「人」に、「髪」の攻撃が集中します。
体力残り3点。
おかしいぞ、こいつ旧版よりもがんがん殴ってきやがる。
「天絵」は奥義『天絵大地震』を繰り返す。300打撃、350打撃。
「人」は<梵ピン>を続け、「髪」も<萌子>をさらに2回。
そして攻撃。「天絵」轟沈。くそう。
強力な奥義『源太両断殺』を放つには溜めがいります。その間「髪」に殴られたら回復ができない。
しかたない、奥義『真空源太斬』560打撃。
「髪」の攻撃。「人」轟沈。
全滅。
当主交代の時。
「良絵」がいいかな… いや今はそうじゃない、「良詩子」で。お願いだからみんな賛同しておくれ。
「言次郎」は（コロコロ）「良詩子」を推挙。ありがとう。すまん。
「良詩子」は「言次郎」を。
「良絵」も「言次郎」を。いやいや今はだめなんだ。
「次穂」は「良詩子」を。うん。
「天絵」は「良絵」を。
「刀」は「次穂」を。
「良詩子」が3票集めて、第12代当主に任命されました。
なぜ「良詩子」を強く推したかと言うと… 「髪」に倒された他の2人には、ひどい考えではありますが存命中の親がいたからです。
「人」戦死。1歳0ヶ月。たったひと月の当主でした。
こんな時に言うのもなんだけど、「髪」の攻撃エフェクト、かっこよくなってる。
タグ：俺屍
2012-02-19 12:26
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