天狗岳 (前編) [おでかけ]
今回は、北八ヶ岳の天狗岳へ行ってきました。
八ヶ岳連峰を歩くのはこれが初めてです。
出張から帰って、休暇の使い道を考えました。
週末のこよみをチェックすると、ちょうど月が細い時期。
ドレミファン合宿で撮り損ねた星空分を取り戻すいい機会です。
まず千畳敷から木曽駒ヶ岳を考えました。
紅葉が素晴らしいとのことですが、宿泊地は標高3000m。
今の季節は寒いんじゃないかなあ。山酔いもあるかもしれないし。
次に候補に挙がったのは、八ヶ岳連峰の北端、蓼科山。
念のため八ヶ岳の地図とガイドブックを購入します。
で、ぱらぱらとめくったら、にゅうと白駒池が載ってました。
NHKの山ガール番組で登ってたとこだ。
アクセスや宿泊を検討するうちに、黒百合ヒュッテから天狗岳へというルートに決まりました。
にゅうは時間上パスですが、余裕があったら白駒池には行こうかと思ってます。
というわけで、渋ノ湯でバスを降りて出発です。
1日目のコースタイムは2時間半ぽっち。
のんびり行けます。
八ヶ岳といえばコケの森。
じっと見てると、コケ自体が小さな森林のように見えます。
「これはなんていうの?」 写真を撮ってたら声をかけられました。
わかりません。帰ったら調べます。
(コセイタカスギゴケっぽいです。)
ところどころには、きれいに色付いた葉もありました。
このルートは、岩のごつごつした登りが続きます。
岩の隙間の大きいところには、橋がわりに鉄の網が渡してあります。
岩は丸くてなめらかで、ストックのゴムキャップがあまり効きません。
ここを下りに使うのはなかなか大変だと聞いています。
さっきから足元に気になってたんですが、氷だ。
ふつうの雪じゃないよね。雹じゃない?
5mmくらいのころころしたのが、吹き溜まりにたまっています。
あとで聞いた話では、数日前に降ったものらしいです。
ごろごろ岩道を登りきって、黒百合平に到着。
黒百合ヒュッテの名前は自分も知ってたし人気の山小屋っぽいですが、今日は人も少なさそうです。
「Chocolate Lily」(クロユリ)という看板に引きずられて、ホットココアを注文します。
小さなマシュマロ入り。
あまいー。あったかいー。
明るい表で、本を読んで過ごします。
風が吹くと寒くなってきた。長袖2枚にフリースも着込みます。
雲もけっこう出てきています。
寝床の用意ができました。
今日は広めの布団1枚にひとりずつで、広々です。
夕食。おなか減った!
隣の寝床のお兄さんとおしゃべりします。
「にゅうの山頂から富士山が見えましたよ」いいなあ。
かなりあちこち登られている方のようで、八ヶ岳の中では赤岳を勧められました。
八ヶ岳っていろんな山があるんだなー。
寝床に戻って、向かいのご夫妻ともお話です。
みなさんたいそう御健脚でいらっしゃる。
何度か外を見てみましたが、あたりはガスに覆われている様子です。
まあそのうち晴れるでしょ。
1階のザック置き場に、星撮り道具や防寒着をすぐ用意できるようにしておきます。
消灯は8時半。
11時半ごろ、ふと目を覚ましたので、起き出して外を見てみました。
晴れた!
薄手のダウンを着、カメラや三脚を準備します。
もたもたしているとまたガスっちゃうぞ。
カシオペア座とアンドロメダ銀河。
外は風もなく、さほど寒くは感じません。
足なんてサンダル履きです。
オリオン座と木星。
ばら星雲も赤く写ってます。
1時ごろまで外にいてから、明日もあるし、満足したので布団に戻ります。
さすがに身体も冷えました。
朝5時。ふああ。
よく晴れています。月と金星が昇ってきています。
隣のお兄さんが寒暖計を撮っていました。
「マイナス9℃です」 うわー。
「昨日は星は見えました?」 へっへー。こんなでしたよ。カメラのモニターを見せつけてあげました。
ごはんごはん。たまごかけご飯です。
おかわりおかわり。
今日は歩く日です。
時間には充分余裕を持っていますが、早く出るに越したことはありません。
準備運動をして、登り始めます。
三脚とかの要らないものは、小屋に置いておきます。
道も石も草も葉も、霜に覆われて白くなっています。
歩き出して5分。
いきなり北アルプスの穂高連峰と槍ヶ岳が見えました。
御嶽山と中央アルプス。
これだから、早朝から歩くのは気持ちがいいです。
雲がかっこいい。
奥秩父方面。
今、あちこちの山からこっちを見て「おー、八ヶ岳だ」って言ってる人がいるんだろうなあ。
前方には天狗岳です。
天狗岳は、東天狗と西天狗が並んだ双耳峰。
まずは東天狗を目指します。
天狗ノ奥庭。
擂鉢池も凍っています。
御嶽山。
麓から山頂への、青、ピンク、白のグラデーションがきれいです。
穂高、大キレット、槍ヶ岳。
歩きながらにやにやするしかありません。
ひょっとして天狗岳って、あの岩の鼻からついた名前じゃない?
でもあの岩はまだ山頂じゃないし、違うかな。
(帰って調べたらやっぱり合ってました。岩は天狗ノ鼻と呼ばれています。)
さて、山頂まではもう少しのようです。
ひいふう。
どの風景も本当にきれいですが、特に星空がステキです。
実際に見たら感動するんでしょうね~。(^。^)
by tanupo (2012-10-24 23:40)
tanupoさんコメントありがとうございます。
肉眼では小さな星までは見えない代わり、視野いっぱいの星空に浸ることができます。
ずっと見ていたくなりますよ!
by ひさみね (2012-10-25 21:46)